「勤務地の近辺だと会社で決まっている駐車場代補助の額から6000円ばかりはみ出してしまうんで、駐車場代かからない二輪で通勤したいんですけど、ダメですか?」
「バイク通勤は危ないので、ちょっと…。スクーターやスーパーカブで通勤している人は他にいるのでいいですけど…」
「スクーターです」
「でも、車両の補助はありません。ガソリン代しか出ませんが、いいですか?」
「いいですよ!」
という感じで、金勘定からスクーター通勤を始めたのだ。月額マイナス6,000円の駐車場は年間でマイナス72,000円。3年でスクーターが買える金額になるし、私はすでにホンダのスクーター「トゥデイ」を持っていた。
私も節約できるし、会社も車輌借り上げ費なるものを節約できる。おそらく環境にも優しくて地球もお得。大岡裁き的な素晴らしい決断だったと思う。
しかし、原付一種であるホンダ「トゥデイ」に飽き足らず、原付二種のヤマハ「アクシスZ」を購入してしまって、もう単純な収支の世界では無くなった。
「アクシスZ」を通勤用だけにしておくと、永遠に大損になってしまうので、通勤以外のことに使っていくしかない。べつに強迫観念にかられているとかではないけど、何か楽しいことにも使っていかないと、今までの大岡裁きを超えることはできないのだ。
というか、本当は通勤が楽しくなっているんでそれでオーケーとも思うのだけど、それはさておき、ご近所ツーリングにでも行ってみようかなと思っている。
本当の「小さな旅」はきっとこれから始まるのだ。